プロデュースとキャラソン 下巻
今回は巷で「キャラソン」「アニメソング」と言われているものの分類をしたいと思います。
そもそもジャンル分けとは何なのか?
「専門的な興味を持った人が他と繋がる為に必要に迫られて作られるもの」です。例えば特定の、銃で撃ち合うビデオゲームが好きな人は”ゲーム好きの集まり”より、"戦争ゲーム好きの集まり"(興味はグラデーションなのでゲームタイトルを指定しないのがポイント)の方が話が合う可能性が高いでしょう?その括りの為に作るからです。ビデオゲームに興味がない人は全部「ゲーム」でなんら問題はありません。最近だと「第七世代」などあれは元々芸人内輪の為の言葉です。
時代は大「キャラソング」・「アニメソング」時代。色々な派生が生まれ、そろそろ分類すべき時です。
この記事で好きなジャンルを見つけて、好きな曲を見つける手がかりにしてもらえると最高です。「アニソン 名曲」で検索して好きじゃない曲に当たるのともうおさらば!
では早速。名前は仮のものですので、よりいい表現があればコメント欄にお願いします。
リアルキャラソング
分類① キャラとして歌っていて、キャラ自体がさも作っているかのように設定されていて(以下「キャラ性がある」と略す) 現実的意味が強い曲 。
今最も「キャラソング」の主流とされるジャンル。キャラクターのリアリティに重きを置く。
例:
『サヨナラ飛行機雲』
バーチャルキャラソング
分類② キャラとして歌っていて、キャラ性があって。且つ現実的意味が弱い曲
所謂パンチライン的なメロディや言葉が(ライトモチーフとも言う)フックになってキャラの印象と濃密に結びつく。
すこし冗長で世界観を表すことに重点を置く。
例:
『乙女よ大志を抱け』
『スキスキセンサー』
友人と話してて思ったが「Undertale」や「東方」のボス曲もこれに非常に似ている。
↑ゲームの盛り上がりと同時に非常に印象的なメロディを電子音楽器で繰り返す。
キャラが言いそうな言葉・メロディ・楽器を紡ぐのに加えて面白くないといけないので、”音楽性のある大喜利”のようなもの。しかも、普通じゃないキャラには普通じゃない曲を作らないといけない。こういう曲を継続して書ける人・団体はばなの知る限り、日本に5つあるかないかと言う所である。
キャラアイドルソング
分類③ キャラとして歌っていて、キャラ性がなく、現実的意味が強い。
一般的なpopな歌をキャラクターに歌わせた。と言うジャンル。
昭和歌謡やアイドルが好きな人が、いきなり「アニソン」好きと言ってる場合大抵はコレである。
アニメソング・挿入歌
分類④ キャラとして歌っていて、キャラ性がなく 現実的意味が弱い歌
『恋!ハレイションthewar』
『恋は渾沌の隷也』
世界観がもともとあってそれをキャラが歌う感じ。
所謂「オタクソング」は大方これに分類される。
テーマソング
分類④ キャラとして歌っておらず、キャラ性がなく 現実的意味が弱い歌
『ウルトラマンセブンのテーマ』
このジャンルが好きでこればっかり聴いてるっていう人はあんまり見たことがない。
提供ソング
分類⑤ キャラとして歌っていなくて、キャラ性がなくて、現実的意味が強い曲
『リアルワールド』
カラオケで言う「アニソン」はこれです。
メジャーアーティストが書いてるので明るい。
アーティストが作品の雰囲気に合わせて歌う感じ。
歌のないこのジャンルを見たことないけど、インストバンドでも全然成り立つと思う。
最後に
アニメソングやキャラクターソングは今や"付随する曲"ではなくそれ単体でジャンルとして成立している。
俺がもう一つ言いたいことは、キャラクターやアニメ・ゲームの存在そのものが新しいものを発生させたという事。 作曲家の思考に「このキャラや世界観ならこう言いそう」というファクターを通すことで新たなものがたくさん生まれたのだ。
この記事を参考に書きました。「ゲームとは何か」が即答できない人は必見です。
上巻の続きということで前回の話。
曲そのもののジャンルが"新しい"かと言われると違います。典型的なゲームミュージックです。似たような曲が入っているゲームも多数存在します。(しかし、なぜ楽曲にここまで人気が出たかは来週まとめます。)
上海アリス幻樂団 という名前からもわかるようにZUN氏はYMO(直訳すると黄色魔樂団)の影響ガンガンで、初期の楽曲はほぼコピーバンドといっても過言ではないでしょう。しかし、キャラクターと同時に売るというの売り方があまりにも素晴らしかったのです。
ミスチルもエルビスコステロをリスペクトしてるけど別次元の高みに上り詰めてるわけなので、パクリは全くけなす言葉ではなく 歴史のようなものというわけです。